Yocchi's property man

独り言。

麗しの BD-5

私が小学四年の昭和48年(1973年)頃、Uコン機が当たる
コカコーラのキャンペーンがあったのです。

翌年の昭和49年(1974年)には、赤いジャケット姿の外国人ヨーヨー
チャンピオンと共に、「コカコーラ・ラッセル・ヨーヨーコンテスト」
その後、昭和51年(1976年)頃まで続く大ブームに!

昭和53年(1978年)には映画SW日本公開に合わせたR2-D2型AMラジオ。

当時のガキンちょにとってコカコーラのキャンペーンは
とても刺激的だったのであります。

今回はコカコーラの懸賞品BD-5のお話です。

TV・CMの詳細はうろ覚えですが、確か緑の多い公園のような所で
子どもがUコン機を飛ばしていて、最後に「白い飛行機」と「赤い飛行機」の
丸く切り抜かれた写真がパッ!っと画面に映り、コーラを飲んでコレを当てよう!
みたいなCMが流れ始めたのです。

もう〜それがカッコ良くて、やられちゃったのであります。



何回もCMを見ているうちに白い飛行機は”BD-5”
赤い飛行機は”アルバトロス”という名前だと解かり
BD-5狙いで応募したのであります。

応募要項も既に忘れちゃいましたが、応募の為にコーラを飲んだ記憶が
あるので、おそらく王冠を何個か送るのか、裏をめくってアタリ王冠を
送ったのか、そんなところだったと思います。

で、当たっちゃったんです。 

コカコーラの懸賞品 BD-5が!

もう、それまでの運はおろか
これからの運まで使っちゃったに違いない大当たりです!

到着早々、我を忘れたかのように組立てたのです。
操作用ワイヤー(糸)が絡まるんで厄介だった
記憶はしっかりと残っています。

問題はここから。
一番大事なエンジンのかけ方が解からないのです。
幸いな事に、当時、小学校のグラウンドでUコンをやっている
おじさん達が居たので、そこへ持って行き教えてもらいながら

初始動!

甲高いエンジン音にビビるビビる!!
おじさん達が何人がかりかでテストフライトしてくれました(汗)

また、そこにはやはりキャンペーンで当てた赤いアルバトロスに
黄色いソッピース・キャメルを飛ばしている人もいました。

その後、自分で飛ばしたのはほんの3〜4回だったでしょうか。
めいっぱいエレベーターをUPにしても思ったより
高度が上がらなくて、宙返りはおろか水平飛行
がやっとでした。

また、
落っこちて機体が傷むのがイヤだったので、徐々に紐を短くして
ほぼ遠心力で振り回せるようにしていった気がします。

それからというもの、飛ばすというよりエンジンをかける事の方が
面白くなって、何度もエンジンをかけて遊んでいたものです。

しばらくは部屋に飾っていたのですが、すかっりUコン熱も冷めた頃、
気が付けばいつの間にか部屋から無くなっていました。

燃料のせいなのか、機体がベタベタしてたから、
かーちゃん捨てちゃったのかなぁ〜?

その後、
ホームビデオ”東芝ビュースター”のCMや、”007オクトパシー”
などに、BD-5Jが登場したりするもんだから、
UコンBD-5の消失感が増すばかり・・・。

時は流れ・・・・

コカコーラの懸賞品BD-5が当選してから約40年後の2012年。

世の中まさにインターネットの時代。

インターネットを利用し始め、趣味が高じて海外にも友人が出来、
その日もアメリカ人の友人からのメールに目を通していると
添付してあった画像の片隅に見覚えのある単語の書かれた箱が・・・

”BD-5”!

まさかとは思ったのですが、一応聞いてみると・・・・・

ビンゴ〜!

子供の頃、
父親に買ってもらったUコン機
「Testors BD-5 U Control Line」で、
その他にもプラ製U−コン機がたくさんあるとの事。
飛ばす事には関心が無く、
プラ製の完成機が好きだったんだそうです。

私も子どもの頃よく遊んだ事を伝え、
懐かしい物を拝見出来た事に御礼を言うと、

後日・・・

なんと現物が送られて来たではありませんか!

それが、コチラ↓



アメリカ・テスター社製 BD-5
アメリカ発売時のパッケージ。

不思議な縁でまたコイツと巡り合う事が出来ました。
友人にも大感謝!なのであります。

ちなみに、コカコーラ・景品も同じテスター社の物ですが、
景品版は翼が外されコンパクトな箱に収められた仕様でした。


で、完全ミント状態でしたが、開封しちゃったのです。



懐かしい〜〜!!



そうそう、エンジン見えちゃってるんだよねぇ〜。
機体ももうちょっと大きかったような気がしたんだけど・・・
いや、十分デカイんですけどもね・・・ハイ



尾部のスキッド・・・すぐ曲がっちゃうんだ(汗)



主翼端から通した紐を黄○の中のパーツ(ベルクランク)に結んで
エレベーターをコントロール。
もうヒモがこんがらがっちゃって、何をするにも大変なのです。



↓可動範囲はこの通りです。



前輪は可動するけど収納しきらないワイルドな設計。
着陸時のショック吸収の為か?



実機の Bede BD-5は、1970初頭に Bede Aircraft Corporation より
主にキットとして発売された一人乗りのホームビルド機でした。
設計者はジム・ビード氏。

アメリカだと、こんなの買って家で作っちゃうんですね〜。
自分で作って飛ぶ! って、かなり覚悟がいるような・・・(汗)

しかし今見てもカッコイイな〜!
レシプロのプッシャーが好みなのも、BD-5のせいです。



不思議なもので、無くしてから何十年も経っているのに
ネジの位置とかプラスチックの柔らかさとか、その他
もろもろしっかり覚えているんですよ。

いや、思い出したといった方が正解かな・・・

今度は大切にします。

Thank you Wayne!


そして、もう一機。

BD-5のタイプJ(ジェット)。

こちらは「ウイング・クラブ」さんで取り扱っていた
BD-5Jのデスクトップモデルです。



私の誕生日にカミさんからのプレゼントって事でしたが、
制作依頼してから納品まで9ヵ月位掛かったので、
届くころには次の誕生日が迫っておりました。

まさか発注した時にはUコン機を頂ける日が来ようとは・・つゆ知らず・・・



”東芝ビュースター”のCMや、”007オクトパシー”
に登場したBD-5J。



お恥ずかしながら、東芝ビュースターのCMを見るまでは、
BD-5は架空の飛行機だとばかり思っていたので
ぶっ飛んでいる姿を見て、そりゃ〜驚いたワケです。

倉庫や橋の下を潜り抜けたり、ドラッグレースのマシーンと競争したり
レシプロでは無いジェットの機体にすっかり釘づけ!

実機であった事に初めて気付いたのでした・・・・。



BD-5のプロペラ軸の所が、Jではジェット噴射口になっています。



デストップモデルならではの光沢!

流れるようなラインがとても美しく、気品のある機体!
ジェットもカッコイイ〜〜!



スケールは、「UコンBD-5は 1/10」 「デストップモデルBD-5J は 1/32」。

BD-5は一人乗り自作機(マイクロシリーズ)の一つなので
同スケールの模型と並べるとかなり小さく,、半分位の大きさなのです。



ここに写っている2機の他に、コーヒーのオマケで
付いてきた「007のBD-5J」も入手。

これらを手にしたのは、すべて2012年のお話です。

思いがけぬBD-5の年。

こうして昔の思い出を手にする度に
一つずつ満たされ何かを失っていく気がします。

手に入いらなかった方が思い出も輝いていたような気が・・・



2014.10.26






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