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サボイアS.21
試作戦闘飛行艇 製作記 @



宮崎 駿の雑想ノート「飛行艇時代」に登場した飛行艇。
豚になったポルコ・ロッソ(本名マルコ・パゴット)の愛機
サボイアS.21試作戦闘飛行艇 ''FOLGORE''(フォルゴーレ)を
バルサ材から削り出してみることにしました。

しかし、バルサから何かを削り出した経験など無く、
実験を兼ねた作業になったのであります。

美しいラインの木製モノコック艇体をどれだけ
表現出来るかが、今回最大のテーマです。
フィオが言った「綺麗な船ねおじいちゃん」の真意に近づけたら・・・
などと思ったりもしているのであります。


では早速作業開始です。
まず、上から見た図面と横から見た図面を書きそれをバルサに転写します。
そして転写したライン通りに くだものナイフでざっと削ります。
カッターでは刃がすぐにダメになってしまいました。



こうして削り出された物を前から見るとまだ四角くて
とても「綺麗な船ねおじいちゃん。」どころではありませんが、
次作業のイメージを膨らませるには十分です。



側面図には、コクピットの凹みも加えてあるので、今後の作業に役立つ事に・・・
後はサンドペーパーでひたすら削ります。
ちなみに私はRゲージなど特別な物は使いません。
と言うより、使えないのであります・・・(汗)
ここは自分の目と感性を鍛える為の試練と考え、
慎重に削るだけなのであります。



削ること・・・数日。

艇体上面の四角張ったエッジを落としていくと、徐々に
コクピットの円形のラインが現れてきます。
そのラインを気に入ったコクピットラインになるよう
さらにエッジを落とし全体のバランスを調整します。
ついでに調子に乗ってコクピット内付近をくり貫いちゃいました(汗)



艇体底面です。
機首から始まる中央凸面は艇体中心で凹面になり、
段差を越え復活した凸面は艇体後尾まで続きます。
1920年代のイタリア艇は、凹面の艇体が有名だったそうで、
このS,21もそれに準じているようです。
それにしても、水面を滑空する機能を備えた飛行艇底面は
とても美しく、色っぽさを感じました。



艇体上面は、機首にかけややそり上がるように仕上げました。
そして、フィオが綺麗な船・・・と言った時の姿。
「イタリアの職人が磨きあげた木製モノコックのラインほど美しいものはない。」
って事なのでしょうかね・・・・。
なまめかしさと、おてんば娘っぽさが合わさったようにも感じられます。



さてこれからは想定していなかった作業であります(汗)
本来、実験的作業で艇体だけのつもりでしたが、
気に入った物が出来たので追加工作です。
まずは尾翼から



ラダーが厚いのは、内部フレーム間のヒケ再現をする為に厚く残していました。
しかし、まだやっておりません。やるのかぁ?!



主翼です。長いので継ぎ足ししております。



フロートです。
二個同じ物を作るのは大変なのですが、
バルサを削る事が楽しくなっているので、へっちゃらぴ〜なのです。
作り方は、艇体と同じです。


続きます。


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