Yocchi's property man

留之助ブラスター

Tomenosuke blaster
留之助商店製「ブレードランナー」 リック・デッカードの銃 改造記


2008年12月某日、
留之助商店さんより、映画「ブレードランナー」劇中で
ハリソンフォード演じる”リック・デッカード”が使用するブラスター
通称「デッカード・ブラスター」のキット&完成品が発売されました。

そこで私も完成品を一丁購入させていただきました。



手にとってみるとひんやりと冷たく、ズッシリとした手応えに大満足。
ごく僅かにホワイトメタルに気泡があったりしましたが、
その辺は鋳造の宿命ですので仕方がないでしょう。

ただ、どうしても気になる場所に気泡が数個・・・・
そこで2〜3日考えた結果、修正する事にしました。



ハンダを使い気泡を処理し、再ブルーイングです。



そんな事をしていると、よせばいいのに欲が出てしまいます。
フレームの色を塗り替えよう〜♪
シリンダーも塗装しちゃお〜♪などなど・・・
いつの間にか完成品「留之助ブラスター」の
カスタム大作戦決定です!

そこで
まずは右側のシリンダーカバーを新造する事から始めました。



カバーの基部は留之助ブラスターから複製し、
その上にオリジナル・ブラックレジンから複製したカバーや
その他コピー商品の比較的状態の良いカバーなどの
良い所を組み合わせ、一つの形に組み上げました。

その一


その二


ワーコン画像の上に置いてイメージ確認です。



で、早速”黒レジン”にて複製します。

そんな折、皆様のおかげで当HPも300.000Hitを迎える事が出来、
希望者様には記念にRカバーをプレゼントさせていただきました。



続いてブルドッグ本体です。
バラしてみると強度的に不安がある箇所があったので
0.3ミリステンレス板で補強!

前方のトリガー基部にスリットも入れ、少々形状を整えました。



ブルドッグ本体を塗装し接着!
しっかりクランプして硬化を待ちます。



ダブルトリガー周り・・・。
一応、補強したブルドッグ・フレームでしたが、
トリガーを組み上げて1週間位でフレームに浮き上がりが
みられたのでバネを1巻き伸ばしてカットし、力を弱めてみました。

カットした分、トリガーの内側でバネが遊んでしまうので
スペーサーを入れて調整しています。

ちなみに、片方L字に曲がっているバネは前方のトリガー用です。
スリットを入れた為、引っ掛けが必要になるので曲げてあります。



シリンダーラッチ。
これはオリジナルと同じ機能を持たせたかったので
裏側のミゾをアルミパテで埋め、ピンとバネを仕込める
穴をあけ調整しました。



シリンダーラッチの部品です。
バネの力が強いとエジェクターロッドが押し戻されてしまったり
ホワイトメタル製のラッチ自体にストレスをかけてしまうので
なるべく力の弱いものをチョイスしました。

また、留之助ブラスターチームがオリジナルプロップを
取材された時に判明した、ラッチ下のプレート状の
ディテールも再現してみました。



組み上げるとこんな感じに・・・。



ブルドッグ・フレームのナンバー刻印。
60848までは確認されていましたが、最後の数字が判明。
これも留之助ブラスターチームにより判明した新事実。

で、その数字が3だったのですが、丁度良いサイズの打刻印が無く、
仕方ないので近いサイズの打刻印で我慢です。
ちなみに作業は手でぎゅ〜っと押し当てただけの簡単作業です。
間隔も狭いし少し小さいし・・・難しい〜トホホ・・・(泣)
グリップで隠れてしまうし、まっいいかーなのであります。



ハンマーです。
これまた留之助ブラスターチームにより判明した新事実。
正確な形状はよく解らないので、画像と実銃のハンマーから想像し
でっち上げてみました。



取り合えず仮組みです。
デルリン製のシリンダーは非常に綺麗な仕上がりで何の問題もないのですが、
どうした事か私のブルドッグは上手くスイングアウト出来ないのです。
せっかく塗装してもアチコチ擦ってしまい、ただでさえ食い付きの悪いデルリン製。
塗膜はすぐにボロ剥げです。

そこで、0.3ミリ程シリンダーの表面と前面を削ってみる事にしました。
おかげでスイングアウトもスムースになりストレス無しです。

また、シリンダーの塗装前には「ミッチャクロン」なるプライマーを吹いてから
塗装しましたが、しっかりと食い付いているようです。



トリガーガードです。
オリジナルプロップのグリップ側固定方法が良く解りません。
ワーコン画像をよく見ると三角形のプレート?
もしくはバリのようなものがあるように見えます。

取り合えず見たままになるようパーツを付けてみました。
おそらくこの下からネジで留めているのでしょう・・・・?(謎)



アウターグリップフレームです。
上で取り付けた三角形のプレートが干渉しない為のニゲなのか解りませんが
留之助ブラスターチームにより窪みが在る事が判明。
一応削っておきました(汗)

クチバシカットはお約束・・・。



グリップです。
上部・側面・エッジなど、左右のグリップパネルと中央のフレームを馴染ませます。



↓奥のグリップパネル(Lグリップ)を削り、シリンダーラッチのある空間を広げています。



もともと留之助ブラスターはグリップパネル上面の傾斜がきついので
右側のグリップパネル上面を削っていると傾斜を強調した
感じに仕上がってしまいます。
そうならないよう注意しながら作業しました。



マガジンハウジングです。
オリジナルに見られるパーティングラインを再現してみました。



マガジンです。
ここまで拘って作られているのにも関わらず、何故か
スイッチの色が黒だったので、白いスイッチに変更しました。




自作のRカバーです。
スコープ・ノブはオリジナルを使用しています。
また、完成品に付いていたビンディング・ポスト(バインディング・ポスト)は
少々小さいようなので、ZOSPECさんのHWS M2019CSブラスター用
カスタムパーツを使わせて頂きました。

ただ、自作Rカバーには留之助ブラスター用に3ミリの穴を空けちゃっていたので
ZOSPECさんのパーツ(ネジ径3ミリ)が取り付けられない・・・・失態。
そこで、話には聞いた事があるのだけれど使った事のない秘密兵器
ヘリサート(E-サート)を試してみる事にしました。

ヘリサートは強い締め付けが無理な軟質素材などに埋め込む事で
強固なステンレスのめネジを作れるスグレモノです。
また、なめてしまったネジ山も簡単に再生出来たりします。



下穴を3.1ミリであけ直し、専用タップでネジ山を切ります。



アルファベットの「e」に似た板バネのようなネジを専用工具にセットします。
この形状がE-サートの語源でしょうかね?



くるくると普通にねじ込んでいくと・・・・



「なんということでしょう〜♪」

シルバーに輝く立派な3ミリのめネジが出来上がったではありませんか。
ネジ中央の引っ掛け部分は、棒で押すと簡単に折れてくれます。



試しに取り付けてみましたが、強度も十分!
これは今後、何かと使えそうです♪



以上が主だった改修点です。

仕上げは「マガジン」「マガジン・ハウジング」がポリッシュ仕上げ。
左右の「シリンダーカバー」「アウターグリップフレーム」は黒塗装。
ブルドッグは下地をシルバーで塗装後、クリアーカラーで立ち上げです。

これ以外にも細々手を加えてありますが、後は完成品の画像で
ご確認頂けましたら幸いです。



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